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~甘いシネマ~ <映画が観たい日だってある!>

一本の映画が人生を変えることもある! ~甘いシネマ~は、世界中のおすすめ映画&大好きな韓ドラをイラスト付きでレビューするブログです。

映画『マイ・ファースト・ミスター』感想・見どころ<思いっきり泣ける感動作!>

 

『マイ・ファースト・ミスター』ってどんな映画?

 

『マイ・ファースト・ミスター』は、2001年アメリカのハートウォーミング・ヒューマン映画です。
劇場未公開だったけど、日本でも根強いファンが多い泣ける・・・名作。

主演はリーリー・ソビエスキー
2000~2010年代を華麗に駆け抜けた印象派女優。
スタンリー・キューブリック監督お墨付きの演技力を持ちながら「正当な理由」で潔く引退してるので、彼女の魅力を感じるに貴重な一作となっております。
女優のクリスティン・ラーチが監督を務め、脚本家.兼女優のジル・フランクリンが脚本を手掛けてることもあり、女性&女優目線でもって繊細な心の機微を感動的に綴ってる。
ストーリー自体はとってもシンプルで、あれこれ考察に思い悩むことはなく純粋に感動に身を投じることが出来る仕上がり。

ヒロインは、自ら築き上げた《世間との断絶》に悶々悩み、終わりなき不条理を自傷に託すゴス少女ジェニファー。

大嫌いな母親と別居(一人暮らし)する資金繰りの為、いかにも自分向きなゴス・ショップでバイト店員をしてましたが...あまりにやる気なくダラダラな接客だったのか・・・
ある日、笑える程しょーもない理由を餌に《クビ》を焚きつけられる。
「自分って案外イケてなかったんだ!世間ナメてた。」
やらかしな自分を変え、分厚い壁を打ち破るため、「就活」という手段で新たなる世界に飛び込んでいくゴス少女の純真を、キュンキュンするくらい瑞々しく繊細に描いた物語。
もう一人の主役である《普通のおじさん》ランダルが突然過激なゴス少女と出会い、不器用すぎる交流を続ける中で「ちっぽけな冒険心」に目覚め...そして、人知れず抱え込んでた心の闇を解いていく姿も...キュンキュンすぎて涙腺奪われます。

一見すれば「一生交わること無さそうな2人」の心温まる交流&ケミに深く感情移入、ゆえに涙腺崩壊は不可避...そんな<思いっきり泣ける感動作>なのであります。

 

『マイ・ファースト・ミスター』あらすじ

自分を詩人と称し、ピアスまみれで詩を書き綴る17歳のゴス少女ジェニファー・ウィルソン。
恨めしい眼差しで母親やクラスメイトを透かし見し、真っ赤なスカル部屋に籠っては自傷行為に明け暮れる。
独りになりたい。
クラスメイトも母親もイケてない。
空々しいし、ダサいし無様だ。
あぁ...独りでクールに暮らしたい。

しかしある日・・・
イケてるゴス女気取ってショップ店員してたけど、しょーもない理由を餌にクビ宣告されてしまう。
独り暮らしの資金はまだ足らない。
ダサすぎる私...。
知ったかぶりで己を美化し、色々とやらかしてた罰だ。


そんな彼女が心新たに向かった就活先は、ゴスの居場所など無い大型高級ショッピングモール。

 

様々なショップで面接に掛け合うも...ゴリゴリな真っ黒コーデ&ピアス、病みメイクのせいで門前払いばかり。
断られ続け、疲れ切り、やがて地べたにしゃがみ込んだ彼女でしたが...ふと顔を上げた瞬間、思わず吹き出してしまう。

マネキン・ディスプレイに四苦八苦してる中年おじさんが妙すぎる。
( ..どんくさっ)
拍子ひょうし抜けしたせいか、疲れた顔にじんわり広がるな笑み...そして確信する。
「ここだわ!アタシの就職先はここ!」
このおじさん、とりこすぎてヤバい!

一緒に働きたくて、キャラにもない笑顔&ジョークを駆使し、輝かしき中年ショップ店員(兼マネージャー)を落としにかる。
そして、少女の「一生懸命」を無視しきれない中年おじさん。

偶然の出会いに導かれ、閃きのままにタッグを組んだ2人だったが...。

 

『マイ・ファースト・ミスター』キャスト&登場人物の特徴

ジェニファー・ウィルソン(演:リーリー・ソビエスキー)


ジェニファー・ウィルソンは、社会に順応できず極端に自己崩壊してしまった自傷系ゴス少女。
嫌いな人物と対面する時は、裏返した双眼鏡をフィルターにして隠された本性・・・・・・を暴き出そうとする。
研ぎ澄まされた感性ゆえに世を憂い、こじらせ、真っ赤な要塞(一人部屋)にて詩を綴る...もしくは安全ピンの快楽に溺れる日々を送っている。。
とは言え、賢い子なので...これが「若さゆえの甘え」であることにはちゃんと気付いてる。
己のセンスを過信し、ダラダラ無気力にやりすごしたゴス店員のバイトがクビになったし、そろそろ「進学か就活か」に悩むお年頃でもある。
そんな時、彼女は出会ってしまった。
愛すべき中年おじさんに。。

 

ジェニファーを演じてるのはリリー・ソビエスキー(Leelee Sobieski)。
1990~2010年代を華麗に駆け抜けた印象派女優です。
高い演技力でスタンリー・キューブリック監督やロバート・デ・ニーロまでをも魅了したにもかかわらず、29歳であっさり女優を引退しています。
何故なら...結婚し、子供が産まれ、ちゃんと子育てしたかったから。
それに、女優業にはラブシーンが不可欠と思われたけども母としてそれをしたく無くなったから。
すごく真っ当でいさぎよい理由。カッコいい。
現在、彼女は芸術家として活躍中です。
因みに、父ジャン・ソビエスキーも結婚を機に芸術に身を投じた元俳優です。


本作『マイ・ファースト・ミスター』で沢山開いてるピアスは本気の本物。
相当体張ってます。
ゴス少女独特の心の痛み、思い込みの激しさ、そしてほのかに香る可愛げを個性たっぷりに演じてる。
本作の16年前にヒットした青春映画の金字塔『ブレックファストクラブ』でアリー・シーディが演じたアリソンを系譜とする不思議さが愛おしい♡
でも...本当の肝はゴスな可笑しさじゃなく、成長し変化していく「ごく普通の女の子」としての顔・感情。
病みと優しさのマリアージュが涙腺を突いてくるのです。

 

ランダル・ハリス(演:アルバート・ブルックス)


ランダル・ハリスは中年の紳士服ショップ店員、兼マネージャー。
保守的で生真面目、変化や冒険よりも「安定」を大切にする模範紳士です。
でも、本人の意思とは裏腹にちょいちょい抜けてて...突っ込み要素の多い人物でもある。
しかしその「拭いきれない2面性」が彼をより人間臭くさせ、裏返した双眼鏡ですら見透かせないロマンを醸し出す。
中年太りなのに...その魅力は計り知れないww
ジェニファーと出会い、より深みを増していく彼の人生から俄然目が離せなくなる。。

 

ランダルを演じてるのはアルバート・ブルックス(Albert Brooks)。
本作の25年前にロバート・デ・ニーロ主演の『タクシードライバー』でデビューして以来様々な作品で爪痕を残し、1987年の映画『ブロードキャスト・ニュース』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされるなど、演技派として風格が増し熟した「味」がここで駄々洩れ。
年齢も性別も超越した<特別な友情>を味わい深いものにしてる。

ランダルを演じた時、アルバート・ブルックスは54歳でした。
ある意味等身大なのかな。
ジェニファーのゴスな容姿に驚くこともなく、蓮っ葉な言動に動揺することもない。
ひょうひょうとした丸み、包み込むような安心感...ヒーリング効果絶大な佇まい。
アルバート・ブルックスの「ニヒルな可愛げ」が、中年おじさんランダルの魅力を倍増させてる。
ラストに向け、どんどん愛おしくなっていくキャラ作りは流石です。

 

母親(演:キャロル・ケイン)


ジェニファーの母はバツイチ再婚の「古き良き50s(フィフティーズ)」かぶれ。
憑りつかれたような満面の笑み、朗らかさ、幸せの押し売りでジェニファーを辟易させている。
ブリスケットを焼き、パイを振る舞い、古き良き家族を演出することに命懸けです。
でも、これは彼女が満たされず不幸であることの裏返し。
装いの母親像に飲み込まれ、身動きできず、人知れず苦しんでる女性なのです。

 

ジェニファーの母親を演じてるのはキャロル・ケイン(Carol Kane)。
ウディ・アレン監督の映画『アニー・ホール』のアリソン役や『アダムス・ファミリー2』の祖母役、最近では人気TVシリーズ「アンブレイカブル・キミー・シュミット」のリリアン役でお馴染みのバイプレイヤーです。

トーキー映画さながらのギョロっとお目めが「高圧的でクレイジーな母親」と全力ジャストフィット。
ほんと、不気味さ満開の怪演っぷりww
作りもののようテンションを撒き散らし、幸せの押し売りをするやらかし母をコミカルに昇華してる。
どこか憎めなく、同情心を煽るくらいの悲哀が漂ってる。
その絶妙さがラストにかけての「浄化」へと繋がってくんですよね。
出番こそ少ないけど、思い返した時の残像がハンパなく強烈なキャラクターです。

 

父 ベンジャミン・ウィルソン(演:ジョン・グッドマン)


父ベンジャミン・ウィルソンは小さなことは気にしない、根っからのヒッピー族。
ジェニファーの母と別れた後は、ヤンキーな魅力溢れる派手妻と楽しく気楽な生活を送ってる。
「その日暮らし上等!明日なんか知らんよ」...くらいのスタンス。
でも意外と...娘の近況だけはちゃんと把握してる不思議ww
だからこその好感度なのですが。。

 

父ベンジャミンを演じてるのはジョン・グッドマン(John Goodman)。
1987年の映画『赤ちゃん泥棒』に出演して以来、ハリウッドが誇る奇才「コーエン兄弟」作品の常連俳優として名を連ねるようになった性格俳優。
主演俳優にして名バイプレイヤー、むしろ「居てくれないと困る」的な...格別な存在感を放つ愛され俳優なのです。

本作『マイ・ファースト・ミスター』でもその品格・・・・をフル・スロットルさせてて、羨ましくなるくらいなご陽気さでヤンキー風吹かせてるのがいい。
太ったデイヴ・リー・ロスみたいww
でも・・・そこはかとなく漂う優しさも、何気にあるんだよね。
キャロル・ケイン同様に出番は少ないんだけど、ラストらへんでキュッと引き締めてくれる魅力人です。

 

看護婦(演:メアリー・ケイ・プレイス)

まさか、あの人が...!?
の看護婦。
めっちゃいい味出してます。
そして、ある意味「どんでん返し」てくれる人。
多くは語りません。
映画見てください(笑)

 

看護婦さんを演じてるのはメアリー・ケイ・プレイス(Mary Kay Place)。
古き良き70年代、TVドラマでのコメディエンヌっぷりで人気を博したマルチプレイヤーで、歌唱にも定評があるエミー賞女優。
因みに...エミリーは本作の20年前にゴールディー・ホーン主演のコメディ映画『プライベート・ベンジャミン』(1980年)に出演してるのですが、若かりし日のアルバート・ブルックスも登場してる。
これを知ってたら、もっと感慨深く「おーっ!」..みたいな、同窓会的な歓び感じられてたのかも。。

本作『マイ・ファースト・ミスター』での立ち位置は、一言でいえば「オイシイ」。
まだまだ勉強不足の私にとって彼女は初見だったので、尚更そう思った。
まるで端役みたいにシレっと登場して...じわじわと存在感を植え付けていく。
・・・からのどんでん返しww 
オイシイわ。

 

『マイ・ファースト・ミスター』感想・見どころ

リーリー・ソビエスキー演じる「ゴスなヒロイン」が中毒性高すぎる。

ふて腐れた口元、手入れの行き届いてないクシャクシャ髪、黒くにじんだアイライン...。
顔はピアスだらけだし、誰がどう見ても「いっちゃってる」やらかしヒロイン、ジェニファー。
でもそれは、要らない才能かしこ)を持つが故に付きまとう不条理ジレンマ。
研ぎ澄まされた審美眼なんて、10代の女子にとっては荷が重いだけ。
承認欲求満々なクラスメイトの単純思考、「幸せごっこ」に必死な不幸母、母の病み・・に気付かぬフリな父と義父、共感性のないゴス世界の住人たち...そして、自傷行為しつつ「詩人だ」と言い張る自分。
他人のことも自分のことも見えすぎる。
だから「裏返した双眼鏡」は気け薬、もしくはお守りみたいなもんなのでしょう。

そんな多感で繊細なジェニファーを演じるリーリー・ソビエスキーが、これまた魅力的。
リーリーは当時ヒロインと同世代(17歳)で、いい意味で掴みどころが無く...独特な危うさと生意気なまいきさが漂う。
そして、不条理の殻に閉じこもる姿がとってもキュートだったりもするww。
リーリー・ソビエスキー演じる「ゴスなヒロイン」は、見れば見るほど中毒性高く、クールで、愛おしくてヤバイのです。

 

ガチで開けた顔中のピアス...気合入ってます。

そんな顔中ピアスだらけのヒロインですが、、リーリーは実際ガチで穴開けました。
両鼻腔・両眉毛・下唇・両耳の軟骨...そして「おへそ」にも。
整ったサラブレットのお顔に、ガンガン穴をあけた。
考えただけで痛い!
特に下唇とか・・・(うわぁ~~~~!)

...気合入ってるわ。。

撮影終了後は閉じたそうだけど、ジュエリー類は記念に保管しているそうです。(勲章かな。。)
ちなみに、、、
こんだけガンガン開けたわりに、耳たぶは開けてない(笑)
これって、逆にクールなのか...?
不思議です。

 

アルバート・ブルックス演じる中年太りおじさん、可愛くて切ない「おじゴコロ」に涙腺が熱くなってくる。

そして...もう一人の素敵びと、アルバート・ブルックス演じる「中年太りおじさん」ことランダル様。

登場シーンからもう味。
見るからにベテランの紳士ショップ店員さんなんだけど、マネキンが上手く扱えてないww。
手なの?足なの?ってワタワタしてる。
ショーウィンドー越しにじんわりにじむドジ感が...絶妙に愛おしい♡
やらかしヒロイン、ジェニファーの乙女心をも一撃で開花させた凄腕の持ち主です。
愛すべきおじさん。

でも、ストーリーが進むごとに色んな顔が見えてくる。
厳格で意固地なとこ、極端に保守的なとこ、それでもちょっぴり冒険心持ってるとこ、そして...なにか隠してること。。
2人が触れ合うにつれ、おじさんの哀愁はどんどん膨らんでいく。
可愛くて切ない「おじゴコロ」に涙腺が熱くなってくるんです。

 

多感なゴス少女&中年おじさん、年齢も性別も超越した「奇妙な友情劇」に心癒される。

多感なゴス少女ジェニファーと中年おじさんランダルは、一瞬にして共鳴し合いました。
父と娘くらいに年齢差あるし、キャラも対極にあるのに。

傍から見ても「親子なの?」「同伴なの?」「どっち?」...「まさかカップルじゃないよね!?」と色々勘繰りたくなる景色。
だけど気にしてない。どこ吹く風で《ふたり》を満喫してる。
その風情が...奇妙でありつつも、なんか妙に癒される。

ランダルの店で意外な才能を開花させてくジェニファー、ジェニファーのテリトリー(ゴス・ラウンジやタトゥー屋)で新たな自分を発見していくランダルおじさん。
2人でいれば最強だった。

どう見えててもいい。
年齢も性別も超越した「奇妙な友情劇」に心癒されるのです。

 

恋なの?友情なの?迷走だらけの「キズナ」から目が離せない!

そんな「最強のふたり」だけど、自分たちでもだんだん分からなくなってくる。

ーこれって恋なの?友情なの?ー

友情ならいいけど、恋だったなら事はややこしいぞ。

父と娘くらい年齢差あるし、「恋人です」となれば世間も親も容赦ないだろう。
無論、世間様なんてどーでもいいんだけど...
一緒に暮らし始め、これまで純粋に築きあげてきた「キズナ」の持っていき処、正解が分からなくなってくる。

暴走する若きジェニファーと、どこか冷静な距離感のランダル。
ほんと、どこに行きつくんだろう・・・?

深まれば深まるほど、距離が縮まるほどに、2人の情緒から目が離せなくなってくるのです。

 

最後に・・・。

記念すべきブログ移転、一発目は『マイ・ファースト・ミスター』のレビューをお送りいたしました。
~甘いシネマ~らしく情緒たっぷり、心に沁みる感動作。
心に沁みる系、大好きです。
忘れられてはいけない映画、今後も沢山レビューしていきたいと思っています。

遊びに来ていただいた皆様も楽しんで頂けてたら嬉しいです。

次回もまた、ゆるっと立ち寄ってみて下さいね♪
またここでお会いしましょう。
最後まで読んで頂き、本当に有難うございました。

 

 

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